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チャットボットが社内問い合わせにおすすめな理由と得られる効果

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チャットボットが社内問い合わせにおすすめな理由と得られる効果

社内情報システムサービスや、総務・人事・法務・経理のようなバックオフィスの業務には、社内からさまざまな問い合わせが集中するものです。気がつけば社員の質問の応対で一日の大半を費やしてしまい、本来の仕事は残業でこなす、という状況になってしまうこともあるのではないでしょうか。

専門職種でないとわからない相談事ならまだしも、社内のWebページをちょっと調べればわかるような簡単な質問の対応に、電話やメールで時間をとられてしまうのは、会社や組織にとっても損失です。

そこでおすすめしたいのが、社内問い合わせにチャットボットを活用すること。
本コラムでは、チャットボットを社内問い合わせに導入することで期待できることや導入前に確認しておくべきポイントなどをご紹介いたします。

1、社内問い合わせ業務の課題

冒頭でも触れましたが、改めて、社内問い合わせ業務における課題を詳しく確認してみましょう。

不必要な問い合わせが寄せられる

社内問い合わせで寄せられる質問は、すでにイントラネットやマニュアルなど、社内のどこかで情報共有が済んでいる内容がほとんどです。問い合わせる側は、どこを確認すれば良いのかを知らなかったり忘れてしまったり、知っていても面倒だったりして、直接、問い合わせてしまうケースが少なくありません。
つまり、問い合わせの大部分が、本来なら必要のないものだということです。

問い合わせる側にとっても、対応する側にとっても非効率的

前項でお伝えしたように、本来、対応する必要のなかった問い合わせに対応するのは、問い合わせを受ける側の時間と労力の無駄です。

一方、問い合わせる側にとっては一見、メリットしかなさそうですが、実は非効率的です。
仮に、情報が掲載されている場所がわかれば、わざわざ問い合わせ先のメールアドレスなどを探したり、問い合わせたり回答を待ったりする時間と手間が不要だからです。
社内への問い合わせは敷居が低く、負担感を持ちにくいものですが、これが社外への問い合わせだったら…と想像すると、その非効率性がわかりやすくなるでしょう。

2、チャットボットが社内問い合わせにおすすめな理由

このような課題を抱える社内問い合わせへの対応には、チャットボットを活用するのがおすすめです。なぜなら、チャットボットの導入によって、応答以外にもさまざまな関連業務を自動化し、効率化できるためです。

チャットボットを社内問い合わせに活用する際、以下のような業務の自動化が可能です。

1.FAQ(よくある質問と答え)の自動応答
2.電話をかけていたユーザーのメッセンジャーにボットへのURLを通知(IVR)
3.問い合わせの一次受付や案件管理を支援
4.問い合わせの答えを表示させるだけでなく業務手続きまで実行(RPA)
5.ユーザー情報を条件に適切な情報選択や通知を実施

チャットボットとIVRの併用

従来のチャットボットは、主に1の役割で効果を発揮してきました。
しかし、電話やメールでの問い合わせが習慣化している従業員へはチャットボットの利用が進まず、利用率が上がらないという状況がありました。

そこで、2のようにIVRも併用されるようになってきました。IVRとは、Interactive Voice Responseの頭文字を取ったもので、自動音声システムのことです。これにより、電話からチャットボットへ無理なく誘導することができるようになりました。

案件管理をチャットボットに任せて担当者の負荷を軽減

また、チャットボットだけで自動応答できる質問には限界があります。
そのため、二次対応する担当者への連携は不可欠です。有人チャットとチャットボットを切り替える機能も活用されていますが、そもそも有人チャットは電話と同じく時間を拘束されるものです。専用のサービスデスク担当を用意する余裕がないバックオフィス部門では効果は限定的です。

そこで、3のようにチャットボットに案件管理そのものを任せることで、二次担当者の負荷を減らしたり、システム操作や帳票作成支援などの業務そのものを自動化するようなチャットボット活用方法も採用されるようになってきました。

さらに、チャットボットの利用状況を情報として蓄積することで、困っている問題や問い合わせの傾向などを分析し、適切なマニュアルを紹介したり、学習コースを案内する、5のようなサポートも行えるようになっています。

3、チャットボットを社内問い合わせに導入する前に確認したいポイント

チャットボットを社内問い合わせに導入する際は、下記の要素への対応をあらかじめ確認しておくことで、費用対効果のバランスが取れた効果的なチャットボットの導入に成功することができます。

よくある質問と答え(FAQ)がすでにあるかどうか

チャットボットに自動応答させるには、「コンテンツ」(この場合はFAQのリスト)が必要です。すでに社内サイトでFAQを公開している場合や、担当者のマニュアル・Excelなどで管理されている場合、ボットサービス側にインポート機能があればすぐにチャットボットを稼働させられます。

逆に、FAQが存在せず属人的な応対となっている場合は、まずFAQの整備が必要です。FAQを作成する外部サービスもあるので委託することもできますが、データを提供したり内容を確認したりするための時間は確保する必要があります。
ほかに、日常の電話、メール、チャットのログなどから学習してFAQを自動登録できるサービスもあります。ただ、登録内容を校正したり内容を確認したりする作業は発生するため、時間が必要な点は変わりありません。
前者は短期間で負荷を集中して導入を早める場合、後者は担当者の業務負荷を短期的に増やせない場合に検討すると良いでしょう。

可能であれば、最初に負荷はかかりますが、業務担当者がまず100問程度のFAQを一気に整備して、ボットの公開を前倒しにすることをおすすめします。実際のユーザーの利用状況を確認しながらコンテンツの整備をした方が、現場に即した効果の高いボットを早期に実現できるからです。

改善指標の設定

チャットボットのパフォーマンスを確認する指標をあらかじめ設定しておき、導入時の要件定義や仕様の明確化や導入後の改善に役立てましょう。

社内の環境や導入目的によりさまざまな指標を設定できますが、正答率、利用率/初回選択率(想起率)が代表的なものとなります。それぞれ、以下でご説明いたします。

正答率

ユーザーが入力した質問テキストからユーザーが望む回答を表示できる割合です。
テキストや単語の表記揺れ、言い回しの違いへの対応は、チャットボットサービス(AI)の性能に依存します。準備したFAQに対する別の言い回しや用語を使ったテスト用のテキストをあらかじめ準備しておくと、複数のボットサービスの比較が効率的に行えます。

なお、現在のAIの仕様では、FAQが増えるにしたがって一問一答での正答率は下がる傾向にあります。
単純な一問一答での性能比較だけではなく、ユーザーが入力する途中で質問候補をサジェスト(オートコンプリート)したり、「適した質問ではない」とユーザーが回答したら類似した質問を一覧表示するなど、ボットならではのインタラクティブ性を活かした機能も含めて、1セッションでの正答率を確認することをお奨めします。

また、初回導入時は正答率が9割を超えるぐらいまで精度を高めないと、従業員からのチャットボットに対する評価が悪くなり、後の利用率に悪影響が出てしまいます。
事前の精度テストを支援する機能を持つボットサービスを選択すると、導入負荷を下げることができます。

利用率/初回選択率(想起率)

利用率は、「チャットボット利用対象者(この場合、従業員数)中、何人が利用しているか」、初回選択率は、「情報を照会する時にどの手段を最初に選択しているか」を測ります。
電話やメールでの質問に慣れている従業員は、チャットボットを導入しても、すぐには移行しないことも多いため、この指標を改善していく工夫が重要です。架電ユーザーをSMSやチャットツールでボットに誘導するIVRのようなサービスを連動させると役立ちます。

また、チャットボットによる問い合わせチャネルの追加は、それまで質問をしてこなかった層(あきらめていた層)の取り込みにもなるため、チャットボットの利用率増大と電話やメールの利用率減少は必ずしも連動しません。
電話やメールの利用率を下げるためのユーザー行動分析は、チャットボットの利用ログだけでは足りないため、ユーザー属性や意図をアンケート調査などで確認していく必要があります。

チャットボット導入前に従業員からの問い合わせ状況を確認しておくことをおすすめします。
また、ユーザーにアンケート通知が可能なチャットボットサービスであれば、準備と集計の工数を削減することができます。

4、「チャットボットがどのくらい社内問い合わせに役立っているのか?」を示す指標

チャットボット導入の企画時や運用を始めた後で「費用対効果」を説明しないといけない時があります。この時、どのような指標でどのように説明するのが適切でしょうか。

問い合わせ自動応答用のチャットボットの場合、運用担当者は下記の図の右側の指標でチャットボットのユーザー満足を説明することが多いですが、会社が費用を出している以上、「業績にどのように好影響を与えたか?」という経営視点での説明も求められるでしょう。

そこで、下記の図の左側のような視点も必要になります。

【図1】

「チャットボットがどのくらい社内問い合わせに役立っているのか?」を示す指標


よく使う指標は、「ユーザーの情報探索時間の削減」「サポート担当側の対応時間削減」です。

しかし、数千、数万件の問い合わせや多数のサポート要員を抱えるコンシューマービジネスでのコールセンターではなく、社内問い合わせ用のボットでは、時間当たりの社員コスト削減時間を積算するだけでは、それほどインパクトのある数値にならないことが多いです。

特に、社内情報システムや人事・法務・総務のようなバックオフィス業務への問い合わせは業務担当者がそのままサポートしているケースも多く、削減できる工数自体がそもそも大きくないため、ますます「業務効率化」では数字を出しにくくなりがちです。

5、チャットボットを社内問い合わせに導入することで得られる本当の効果は「機会損失の予防」

実際には、チャットボットを活用することで「本来、業務(本業)で発生していたかもしれない損失を予防する」という効果があります。この観点を加えなければ、チャットボットの事業貢献値の推定は不十分でしょう。

チャットボットの導入により、どのような機会損失を予防できたかという観点で検討してみてください。
機会損失はユーザーとサポート担当の双方で発生しています。チャットボット導入により、下記のようなケースを防げたかどうかをアンケート調査やヒアリングから仮説を組み立てることによって、定量化することができます。

1.ユーザー側

  • 問い合わせ先が業務時間外だった、あるいは不在だったため、自分の担当業務が滞り、本来享受できるはずだった売上、費用、時間の損失。
  • 問い合わせ先にコールしても常に話し中だったり、メールでの回答が遅かったりすることによる、上記と同様の損失。

2.サポート側

  • 「よくある質問」に繰り返し回答することに時間を費やされ、本業が滞ることによる損失。
  • 「よくある質問」に繰り返し回答することに時間を費やされ、より重要なユーザーサポートが停滞することによる、上記1と同様な問合せユーザー業務の損失。

定量化の際は、ヒアリングやアンケート内容から、機会損失の発生率や発生した場合の損失額を仮設してみてください。この手法は、事業リスク対策の費用対効果の算出と同様です。

社内問い合わせでチャットボットの効果を最大化するため

チャットボットはどのくらい社内問い合わせに役立っているのか?」の【図1】の右側の指標は、機会損失予防効果を最大化するために活用します。

利用者が増えなければ機会損失のリスクを低減できないため、チャットボットへの問い合わせ数と利用者数(利用率)を増やす必要があります。そのためには、回答率・正答率を上げてユーザー満足を向上させ、問い合わせ時の最初のチャネルにチャットボットを選ばせるような施策が必要です。

併せて、「よくある質問」が電話やメールからチャットボットにシフトしていくように動線を工夫して、サポート担当側の機会損失も防ぐ必要があります。

これらの各指標を継続して改善すれば、機会損失リスクの予防効果も増大していきます。チャットボットの初期導入コストや運用コストに見合う事業貢献成果が出せているかどうか、単純に経費削減見積りだけを利用するよりも多面的に評価できるようになるでしょう。

6、まとめ

社内問い合わせ自動応答ボット用の安価で簡単なチャットボットサービスも複数提供されており、チャットボットの導入自体の敷居は低くなっています。

ただし、チャットボットの自動応答用のデータのメンテナンスにはそれなりにコストがかかります。単純なFAQの自動応答だけのボットでは利用料や利便性以上に運用コストがかかることもあり得ます。

これから社内問い合わせ業務の自動化を検討される場合、あるいはほかのチャットボットサービスへの乗り換えを検討されている場合は、選定対象を調査する時に、こちらの記事で紹介したような新たな活用方法にも対応できる機能を備えているチャットボットサービスなのかどうかも、ぜひ調査・比較してみてください。

各指標の改善施策のご提案やボットの費用対効果の試算などもBenefitterソリューションでサポートさせていただきますので、ぜひお問い合わせください。

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執筆者情報:

CTC Benefitter(ベネフィッター) 開発チーム

CTC 情報通信第二本部 システム技術統括部

社内業務のDXを推進するサービスとして豊富な機能と様々なシステム・WEBサービスとの連携を可能としたBenefitterを提供しています。チャットボットの活用方法や導入事例を伝えていくため、情報を発信しています。

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