チャットボットの会話を人間らしくする効果とは

2020年7月16日

チャットボットの会話を人間らしくする効果とは

問合せ自動応答、営業・接客ツール、パーソナルアシスタントなど、今やチャットボットの用途は様々で、どんなチャットボットでも共通してユーザとボットとが会話のやり取りをしますね。“ユーザーが会話する” ことで得られる体験、つまり「ユーザーエクスペリエンス(UX)」が大事であることは、以前「チャットボットにも「個性」を出せる!?」でもお伝えしました。ユーザーは会話相手がボットだと分かっていても、ボットから返信される言葉によって、たとえ同じ内容であっても、心地よい印象を受けたり、違和感を持ったりするものです。
今回は、ボットの言葉から受けるユーザーの印象の効果について見ていきたいと思います。

ユーザーは人間らしさを求めてる!?

チャットボットの会話ログを見ていると、色々な発見があります。中でも
「おーい」
「こんにちは」
などの会話の投げかけをよく目にします。ユーザーはどんな時に、このような言葉を投げかけるのでしょうか。

  • 何でもいいので文字を入れて反応を見てみたい
  • 気の利いた答えを待っている
  • ボットの会話の精度を試している
  • 相手が人間だと思っている

など、色々な人がいたり、同じ人であってもその時々の気分によって違うのかもしれません。
こんな時に、ボットから次のようなの異なるパターンの返信メッセージが来たとしましょう。

A:「申し訳ございません。分かりませんでした。質問を入力してください。」
B:「こんにちは。お困りごとがあれば、ご質問をどうぞ。」

AとB、どちらの方がよい印象を受けますか?
Aは少し冷たい印象を受けるのに対して、Bは温かみを感じるのではないでしょうか。チャットボット本来の目的ではない会話のやり取りであったとしても、こうした何気ない会話に対しても答えてくれるというだけで、ユーザーはボットに対して親しみを持てるようになるものです。(ボットが「こんにちは」をどうやって理解するのか、というのは別の機会に。。)

人間らしい会話にするには

先ほどのBの返信をするボットに対して、再度「こんにちは」と同じ言葉を投げかけたとします。

C:「こんにちは。お困りごとがあれば、ご質問をどうぞ。」
D:「こんにちは。何かお役に立てますか?」
E:「こんにちは。またお会いできましたね。何でも質問してください。」

Cは、先ほどのBと同じ返信で、少し機械的な印象を受けてしまいます。Dは同じ言葉に対して別のパターンの返信したことで、ボットに意思があるかのような印象を受けます。さらに、Eは過去に会話したことを覚えているかのような言葉遣いであるため、親しみや安心感が得られるという効果があるのではないでしょうか。こうなると、また別の言葉で話しかけてみたい、つまりまたチャットボットを使ってみたいとなるわけです。

人間が日常生活の中で、「こんにちは」とあいさつをされた場合、返す言葉は人それぞれ異なります。同じ人であっても、相手によって、またその時々の場面や気分によっても異なります。ボットもユーザーからの言葉に、常に同じ返信ではなく、ランダムに言葉を変えたり、過去の会話によっても返信内容を変えたりと、会話1つ1つに対して変化や動きを取り入れて、より人間らしい会話にすることで、ユーザーが受ける印象が全く異なるものになります。チャットボットを継続的に使ってくれる大切なポイントの1つですね。

ただ、いくら気の利いた返信をするボットでも、質問に対して適切な回答が見つからなかったりと、本来の目的を達成できないようでは、使われなくなってしまいますので、何のためにチャットボットを導入するのか、その目的は忘れないようにしないといけません。