ここ数年で、多くの企業が様々な用途でチャットボットを導入していますが、どのチャットボットにも共通する大切な要素は“ユーザーとの会話”です。
当たり前ではあるのですが、チャットボットはユーザーとボットが会話のやり取りを行うことで初めて成り立つ仕組みですので、この“ユーザーが会話する”ことで得られる体験、つまり「ユーザーエクスペリエンス(UX)」はチャットボットを作成する上で非常に大切で、重要視するポイントだと言えます。
今回は、そんなチャットボットの「ユーザーエクスペリエンス」の中でも、印象を大きく与えるボットのキャラクターについて、どんなキャラクター選定がよいのか、具体的なチャットボットの事例と合わせてご紹介したいと思います。
どんなユーザーをターゲットとしているチャットボットであるかによって、キャラクター設定を行うことで、そのターゲット層に受け入れやすく、より親しみを持てるチャットボットにすることができます。
例えば、若い女性がターゲットであれば、愛着が湧くような動物をキャラクターに設定するというのも有効かもしれません。また、老若男女問わず、幅広いユーザーがターゲットであれば、可愛らしく明るい印象や清潔感のあるキャラクターにすることで、より温かみのあるチャットボットにすることができます。
更に、キャラクターに合わせて会話の口調を変えたり独特な言葉遣いにすることで、ボットに人格を与え、よりユーザーの印象に残るチャットボットにすることができます。
利用目的に応じたキャラクターを選定することも重要です。
商品やサービスのマスコット的な存在で、ユーザーを楽しませることが目的であれば、動物であったり、植物や食べ物を擬人化したキャラクターであったり、時には架空のオリジナルキャラクターを用いて、インパクトのあるチャットボットとすることができます。
キャラクターに合わせて、くだけた会話にするなど、会話を飽きさせない工夫も大切です。キャラクターとちょっとしたゲームができるとより一層楽しませることができそうですね。
また、人間をキャラクターにしないことで、たとえユーザーの言葉を理解できなくても違和感がなく許されてしまうというメリットもあります。
ユーザーサポートでの利用であれば、楽しませるよりもユーザーの問題を解決することが目的ですので、丁寧な言葉遣いのキャラクターを用いる方が信頼や安心感を与えることができます。
ユーザーは人間ですから、ボットとの会話が無機質で機械的なものだと、目的は達成できたとしても、つまらなかったり、印象に残らないと、次にまた利用したいというモチベーションを与えることはなかなか難しいものです。
どんな人が使うか、どんな目的で使うかに応じて、ボットに適切なキャラクター付けを行い、「個性」を与えることは、「ユーザエクスペリエンス」の向上に繋がります。
また、ユーザーの名前を設定することで、ボットが名前で話しかけることができれば、さらに親しみと愛着を持って会話を「楽しむ」こともでるでしょう。愛着が深まれば、ユーザーは再びチャットボットを利用したいと思うはずです。
また、チャットボットの会話全体で、常にキャラクターに一貫性を持たせることにも注意しましょう。
今回はLINEを使ったチャットボットの事例をご紹介しましたが、Webchatを使うことで、キャラクター自体に動きを加えてみたり、会話内容によって喜怒哀楽に応じて表情を変えるなど、より人間味のある愛着たっぷりのキャラクター作りもできますので、ぜひ、ユーザーがファンになるような「個性」を持ったチャットボットにしてみてはいかがでしょうか。
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