チャットボットのマーケティング活用、7つの利用シーン(1/2)

2020年8月25日

チャットボットのマーケティング活用、7つの利用シーン(1/2)

SNSチャットの自社アカウントや自社Webサイトにボットを設置することにより、マーケティングや営業活動の効率化に役立てることができます。

図1.ボット利活用シーン
図1.ボット利活用シーン

 

図1はチャットボット・ソリューション「Benefitter」をチャットボット・プラットフォームとした場合に、顧客の状態とライフタイムバリュー(LTV)および社内業務とユースケースをマッピングしたものです。特に、今回のテーマであるマーケティングでのボット活用として下記の七つの利用シーンを吹き出しでピックアップしました。

  1. 集客用の「つぶやき」
  2. 情報提供
  3. 情報収集
  4. 興味に合わせた配信
  5. 予約・購買にコンバートするためのリコメンド
  6. サポート
  7. リテンション

1.集約用の「つぶやき」

不特定多数のユーザーを自社サイトに誘導するためのメディアとして利用します。メディアとしてはTwitterが代表例です。

現在主流のチャットボット・ソリューションは2016年ごろから急速に発展してきましたが、Twitterアカウントへのボット設置はそれ以前からも活用されていました。Twitterでつぶやくだけで集客できる時代は既に終わっていますが、若者層を中心に利用率もいまだに高く、不特定多数へリーチできる可能性が高いこと、フォローという「緩いつながり」を維持できること、情報が拡散された時の効果が絶大なこと、ボット設置に欠かせないAPIが利用しやすいこと、などが利点です。

Twitterで良情報を提供できていればリツイートによる拡散や検索による新規ユーザー獲得効果が期待できます。もちろん、最初からインフルエンサーと呼ばれる大量のフォロワーをもつユーザーを利用して情報を拡散することもできますし(インフルエンサー・マーケティング)、Twitter社の広告を利用することもできます。ただ、それらにはもちろん対価が必要となるため、広告費を抑えてオーガニックでフォロワーを増やして情報を拡散させるには地道なツイートの積み重ねが有効です。しかし、それらの作業を全て人間が行うと労力がかかります。

Twitterでのボット利用で最も簡単かつ人気があるのは自動ツイートです。あらかじめ準備したコンテンツを自動的に配信することにより人間の担当者の負荷を軽減します。ツイートする内容にバリエーションを持たせるために、メッセージを自動生成する仕組みと組み合わせたり、天気予報や時事情報などをAPIで提供しているサービスと組み合わせたりすることも、ボットの利点を活かした使い方になります。また、ユーザーをフォローバックしたりダイレクトメッセージに反応させたりすることもできますので、チャットボットとしてのインタラクティブな情報提供が可能になります。

チャットボット単体での不特定多数ユーザーの集客は他の活用方法に比べるとそれほど大きな効果はありませんが、上記の機能を使いこなして人間の担当者の作業量を減らすことによって、マーケティング活動全体の効率化は期待できます。

集客用のボットの効果は短期的にはマーケティング担当者の負荷軽減であり、ツイートが累積されることによりロングテールでのユーザー獲得に貢献します。

2.情報提供

ユーザーからの情報提供依頼について、チャットボットに自動応答させることができます。24時間365日休みなく商材について情報照会できるツールとして公開します。Webサイト(ランディングページ)だけでは一方的な情報提供になりがちですが、ユーザーがWebサイト内を探し回ることなくダイレクトに問い合わせができることにより離脱防止効果が期待できます。

チャットボットを使ってユーザーが必要な情報を必要なタイミングで問合せできる仕組みは、メールやWebマーケティングを補完できますし、簡単な問合せレベルでの受電を減らす効果も期待できます。キャンペーン広告からランディングページに誘導されたユーザーが使えるようにサイト内にブラウザ用チャットボットを設置すると利便性も高くなります。LINEや+(プラス)メッセージのようなメッセンジャー・ツールを使って商材情報を送っているのなら、チャットツール内からそのままボットへ質問させるようにすると離脱防止に役立ちます。

情報提供でのチャットボットの利用は、情報収集状態にあるユーザーのニーズに応えて自社商材へのエンゲージを増加させるとともに、問合せ対応業務の効率化に役立ちます。

3.情報収集

ユーザーに最適な情報をプッシュするには、ユーザー情報の収集が欠かせません。リアル店舗での従業員が顧客の情報を上手に活用してリピーターを増やすように、チャットボットを利用すると円滑にユーザーの情報を収集できます。

チャットボットを使った情報提供が可能になっている状態であれば、ユーザーが何の情報をいつ問い合わせたか、また情報絞り込みのためにどのような選択肢を選んだか、などの履歴が蓄積できます。また、キャンペーンや商材情報をプッシュした時には、どの情報を閲覧したのかもわかります。これらの情報を累積していくことにより、ユーザーの嗜好や状態の変化(商材への興味が高まっているかどうか)を類推することができるようになります。また、チャットボットを使って、直接アンケートを実施することも有効です。数問程度の簡単なアンケート(パルスサーベイ)でダイレクトにユーザー情報を収集することにより、より鮮度が高い情報を入手して活用できるようになります。

入手したユーザー情報はチャットボットのパーソナル通知や会話シナリオの効果的な分岐に役立てることができ、ボットを使ったマーケティング全ての基礎情報として重要なデータとなります。これらの活用方法については次回の記事で記載します。

なお、チャットボットに蓄積された情報をボットの会話や広告通知に反映する件は、あらかじめボットの利用規約に記載して、ユーザーの確認を得るようにしましょう。

※【チャットボットのマーケティング活用、7つの利用シーン(2/2)】へ続きます。(近々、公開予定です)

プロフィール

TM
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ボットフィッター。エンジニアではなくフロントからバックオフィスまでの幅広いビジネス経験を活かした各種ボットの企画提案から導入運用までサポート。ECサイトにおける接客ボット、社内人材情報解析照会ボット(人探しボット)、問い合わせ自動応答ボットなど。